内視鏡検査の概要
内視鏡検査について
消化器内視鏡専門医・指導医、消化器病専門医が、最新鋭の内視鏡OLYMPUS EVIS X1 ビデオシステムセンターによる胃・大腸電子内視鏡検査を実施しています。
機器について
OLYMPUS EVIS X1 ビデオシステムセンターは、TXI・NBI・RDI・EDOFなどといったテクノロジーにより、スクリーニングから診断、処置までそれぞれのステップにおいて内視鏡診療の質を向上させます。
TXI(Texture and Color Enhancement Imaging)は、病変の観察をサポートする画像処理機能で、通常光の情報に基づき、「明るさ補正」「テクスチャー強調」「色調強調」の3つの要素を最適化する画像技術です。
ハレーションを起こさずに暗部を明るくし、画像上のわずかな構造の変化や色調の変化を視認しやすくします。
入力画像を、ベース画像(明るさ成分)とテクスチャー画像に分解し、それぞれの画像はシステムの画像処理技術にて強調されます。
強調された画像は統合され、色調強調を加えることで微妙な組織の違いをより明確に表示し、病変部などの観察をサポートします。
なお、モード2に切り替えることでより通常光に近い色調で観察することも可能です。
TXIの技術により画像上のわずかな変化に対する視認性を向上させることで、スクリーニング検査時における病変の観察性能向上が期待されています。
NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察: 2つの短い波長の光(波長:415nm,540nm)を粘膜にあてる技術)は、内視鏡診療のゴールドスタンダードで、VioletとGreenの狭帯域光を用いて粘膜表層の血管走行や表層微細構造を強調します。
NBIはヘモグロビンに強く吸収されるViolet(415nm)、Green(540nm)の 狭帯域光を用いて周辺粘膜や血管とのコントラストを生成し病変のスクリーニング(存在観察)に寄与します。更にNBI拡大観察することで、血管・表層のパターンが詳細に表示され、各分類分け(質的観察・量的観察)に貢献します。
即ち、高精細なハイビジョン画像、進化したNBIによる粘膜表層構造が強調表示される事により 、胃内視鏡は 最大125倍、大腸内視鏡は最大135倍の拡大内視鏡観察を行い、咽頭、食道、胃、十二指腸、大腸の病変のスクリーニング(存在観察)から質的・範囲観察までそれぞれのシーンで観察性能が向上し、早期発見、早期治療にこれまで以上に大きく貢献します。
また、高感度CMOSイメージセンサーの採用により、ノイズが少なくハイビジョンを上回る高画質(HQ画質)で観察することができ、さらに質の高い拡大診断をサポートします。
RDI(Red Dichromatic Imaging)は、内視鏡治療の新時代を切り拓く狭帯域光で、Red、Amber、Greenの狭帯域光を用いて深部組織のコントラストを形成する、光デジタル技術を用いた独自の画像強調観察技術です。
RDIで使用するRed、Amber、Greenの3色の狭帯域光のうち、RedとAmberの光はともに粘膜深部まで到達しますが、それぞれの血中ヘモグロビンに対する光吸収特性と組織の光散乱特性の違いによりコントラストを形成し、深部血管や出血時の血液などがより観察しやすくなることが期待されます。
RDI観察を行うことで処置前の深部血管や出血時の血液の観察がしやすくなり、より安全かつ迅速な止血処置や手技をサポートすることで、術者の身体的・精神的ストレス軽減、患者さんの身体的負担の軽減に寄与します。
EDOF(Extended Depth of Field)は、「簡便さ」と「質の高さ」の両立を追求した観察技術です。
EDOF(被写界深度拡大)技術は近点、遠点それぞれにピントを合わせた2つの画像を合成することで、広範囲にピントの合った内視鏡画像を生成します。
2段階のフォーカス切り替えがボタンひとつで可能な「Dual Focus機能」と組み合わせて使用できます。
スコープ先端から入ってきた光が、遠点にピントの合った画像と近点にピントの合った画像の2つに分かれ、イメージセンサー上に同時に投影され、それぞれの画像を作り出します。OLYMPUS EVIS X1 CV-1500に搭載されている画像処理ユニットにて、2つの画像を合成し遠点と近点にピントが合った1枚の画像を作り出します。
通常観察から拡大観察まで、内視鏡検査のさまざまな場面において容易に明瞭な観察画像を得られることで、高精度な検査をサポートします。
そして内視鏡の化学的滅菌・殺菌消毒剤のアセサイドを用いて最新の内視鏡自動洗浄消毒装置OER-4で、当然ですが1症例毎に内視鏡機器を殺菌消毒しています。